今日の1ページ

「AI失業」前夜、これから5年職場で起きること 鈴木 貴博 著

PHPビジネス新書 2018年7月2日 第1版第1刷発行


第7章10年後でも生き残れる「3つの人材」
―この先、どのような仕事を選ぶべきか
人工知能がこれからの10年間に「できない」仕事を目指す (P222)
 さて、これからの10年間で生き残れる仕事という観点では事業開発以外の2番目の切り口も有望だ。それは汎用型人工知能が登場しない限りは人工知能にはできないことに強くなるという発想である。つまり当面の間、人間にしかできない能力において誰よりも強みを持つ事を目指すという考え方だ。
 そして、これから先の10年で人口知能がどうしても人間には勝てないのがコミュニケーション能力である。
 他人から共感を得る。他人の心をゆさぶる。他人と心を通わせる。他人を動かす。こういった人間の心に働きかける仕事は、これから10年間、人口知能に奪われることはない。そして、どの職業や職種につくかという解決策ではなく、どのようなスキルを社会人としてのコンピタンス(強み)として磨くかという観点での解決策になる。
 コミュニケーション力をコンピタンスにするということは言い換えると、若いうちは職場の中で「理解の早い部下」「先回りして行動できる部下」という評判を勝ち取ることであり、キャリアが進むうちに「若手社員のインフルエンサー」「リーダーシップのある上司」「多くの人間を組織化して求めることができる貴重な部門長」というようにその立場を段階的に高めていくことになる。
 そしてこのようなコンピタンスを持つ人材こそが、今、最も多くの企業においてのどから手が出るほど欲しい人材、言い換えると不足している幹部人材なのである。
 そうなってきた最大の原因は、実は過去30年間起きてきた従業員の非正規労働化にある。

 この本は、ジュンク堂で見つけました。AI失業は金融と運輸から始まる…P43を読みそのことも良くわかりました。5年などたいした変化は起きないのでは…先行き不透明なので、外部環境の変化は、現在の状況から推測される範囲で考えようと思っていましたが大きな間違いでした。自動車がすべてを人工知能で完全に運転できるようになれば、世界の運輸市場と物流市場は革命がおきます。それが、2022年から始まります。会計事務所の業界もこれから大きく変わります。戦略ナビCloudはどうなるのでしょうか?この本を読み、組織のコミュニケーション力を高めるツールとして、活用事例を積み上げていきたいと思いました。

「OUTPUT」学びを結果に変えるアウトプット大全 樺沢 紫苑 著

サンクチュアリ出版 2018年8月3日初版発行

(P066~69 12断る)
 「本当にやりたいこと」を優先するために
 「断らない人」は、自分が本当にやりたいことに対して、エネルギーと時間を振り向けることができなくなっています。休息や睡眠、家族と過ごす時間も削られる。つまり、断らない人は、確実に不幸な人生を歩むのです。死ぬほど忙しくて睡眠がとれなくなったり、健康を害したりして、初めて「断る」わけですが、それだったら最初から断るべきなのです。

「断らない」と起きること 「断る」メリット
・自分の大事な時間が無限に奪われる
・睡眠、休息時間が減り、憔悴していく
・頼めばなんでも受けてくれる「便利屋」だと思われる
・「やりたくない仕事」に依頼が増える
・ストレスがたまる
・必死に「残業」や「休日出勤」をしても結局、昇進にはつながらない
・自分の大切な時間が増える
・本来すべきことに、エネルギーと時間を集中できる
・意思に強い人だと思われる
・「断るのは申し訳ない」という罪悪感が無くなる
・スッキリする
・自己投資に時間が使えて、定時の仕事でしっかりと結果を出せる


断りの公式は、「謝罪(感謝+理由+断り+代替案)です。
例えば残業を頼まれた場合、「すみません(謝罪)。選んでいただいてありがとうございます(感謝)。本日、子供の塾の送迎があるため(理由)、残念ながらお引き受けできません(断る)。明日の午前中でしたら終わらせることができるのですがいかがでしょうか(代替案)。」

 久々の今日の1ページです。「断る」という言葉を無意識に避けていましたがこの本を読んでよくわかりました。本当にやりたいことをやるためには「断る」、「年間目標に合わない仕事を受ける」ということは、それに関係のない仕事に時間を奪われるということ。つまり、年間目標の実現にマイナスの影響しか及ばさない(P68)。
 ビジョン優先で考えていないから判断に迷い、決断が遅れる。そして断り切れずに引き受け、忙しい、忙しいの連続。ビジョンにもとづく戦略マップを描けず、日常業務優先になっていました。

社長の実践「社会人勉強心得帖」プレジデント社 山田修著

MBA社長の実践「社会人勉強心得帖」僕の勉強の分野も人脈もこうやって「芋づる式」に展開してきた。そしてこれらが横線だとしたら、縦線はいつもビジネスキャリアだ。横線と縦線がそれぞれをさらに織りなして、僕のビジネス人生を彩ってきてくれた。(P143)

 

昨年、著者が書いた「本当に使える戦略・使えない戦略」(2013年6月第3刷発行)という本に出会いました。ポーターから楠木建まで、著名戦略セオリーの有効性と限界を読み解く!という帯見出しにつられて買ったのですが、本当に良い本に出会いました。そして、著者は主任講師をしている経営者ブートキャンプに参加し、上記の本に出会ったのです。「芋づる式」は理解を深めるコツです。