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「間違いだらけのビジネス戦略」ビジネス評論家 山田修著

㈱クロスメデアパブリック発行 2015年11月

「間違いだらけのビジネス戦略」ビジネス評論家 山田修著平均年収1253万円で報酬青天井。
利益率50%・・・あの“黒子”企業、卓越の秘密

○M&A増加の背景に後継者不足問題
競合するレコフの調査によれば、日本におけるM&A件数は06年に約2700件とピ-クをつけた後、08年のリーマン・ショックで停滞したが、11年を底として急速に回復してきている。14年位は約2300件まで回復し、日本M&Aセンターの主セグメントとなっている「In-In(国内企業同士のディール)」も総計1500件を超えた。
中堅、中小企業のM&Aが増えてきた背景には、創業経営者やオーナー経営者の高齢化と後継者不足がある。子息や同族が経営承継してくれればいいが、そうでない場合、つまり従業員経営者を求める場合にネックとなるのが、資本承継と金融機関に対する信用保証である。創業経営者が数十億円を限度とした個人保証を銀行に入れているような場合、従業員携絵者ではそれにとても対応できない。社員としての退職金では数千万円を詰めるのがせいぜいだろう。後継者を確保できず、黒字廃業などが多数みられるようになってきている。

○賢い戦略的な一手
そこで売却先の発掘がM&A会社のKSF(キー・サクセス・ファクター:主要成功要因)となるわけだが、日本M&Aセンターはここでも周到な手を打っている。12年に日本M&A協会を立ち上げ、全国の有力会計事務所・税理士事務所との提携ルートを作ったのだ。前述の「スモールキャップ」や「ミドルキャップ」をくまなく抑えているのが各地域の会計事務所や税理士事務所だ。これらとのネットワークを確保したのは、戦略的にとても賢い一手だ。(P.179)

山田修先生は、戦略指導の拠点として「経営者ブートキャンプ」を開催しています。私は2014年に参加しました。先生にはそれ依頼、親身に指導いただいています。「いい経営者を育てたい」それが私の願いだ、とおっしゃっておられました。
今回の書籍は、大手ニュースサイト「ビジネスジャーナル」で連載したものを抜粋、まとめて本にしたものです。大塚家具、マック、スタバ・・・等超ビック企業の戦略を辛口で評価しています。日本M&Aについては、「戦略的にとても賢い一手だ」と評価しておられたので、あえて本日の1ページに載せました。先生に指導いただいた、戦略策定技法「戦略カードとシナリオライテング技法」はこれからも実践的に使い、理解を深めていきたいと考えています。