今日の1ページ

「超高齢社会における食料品アクセス問題」薬師寺哲郎 編著

ハーベスト社刊 2015年3月 第1刷発行

「超高齢社会における食料品アクセス問題」薬師寺哲郎 編著(P.1 本書の狙い)
 2010年の国勢調査結果によれば、わが国における65歳以上の人口の割合は23.0%となり、世界で最も高い水準となっている・・・(中略)。65歳以上の人口は2010年の2,948万人から、25年後の2035年には3,741万人に27%増加し、その割合は33.4%に高まると推計されている。
 一方、食料品店の数は減少を続け、飲食小売業の店舗数は1997年の52万6千から、2007年には39万に10年間で26%減少した(商業統計)。大規模小売り店舗法が廃止された2000年以降、その現象の度合いは加速化している
 このような、高齢化の進展と食料品店の減少という状況の中で、食料品の買い物に不便や苦労のある高齢が顕在化しつつある。例えば、郊外に大規模商業施設が新設されたことにより、旧市街地の店舗が閉鎖され、そこに居住する高齢者等が食料品の買い物に不便をきたしている都市部の例や、Aコープ等の閉店の閉店により、もとより高齢化が進んだ住民の食料品の買い物をめぐる環境が悪化している農村部の例がある。杉田(2008)は「なぜ豆腐一つ買うのにバスやタクシーを使わなければならんような事態になってしまったのか。・・・昔はすぐそばで、豆腐だってなんだって買えた」という宮崎市郊外に住む70歳女性の声を伝えている(P12)。・・・以下略

 買物難民という言葉があります。これまでの商店街や駅前スーパーといった店舗が閉店することで、その地域の住民が生活用品などの購入に困るという社会問題で、その被害を受けた人々をさします。買物弱者という表現もされます。
 これまで、今日の1ページで取り上げてきた本とジャンルが全く違うのですが、なぜか気になり読み出しました。国は「経営強化法」で地域の中小企業・小規模企業の経営を支援する施策を強化しています。その背景には、この本のような社会現象があります。私たちは、今、認定支援機関として「経営力向上計画」への取組を始めていますが、その背景にはこの本のような課題があることを改めて認識しました。後継者問題、経営者の高齢化、少子高齢化現象は経営環境の悪化→事業所数の減少というスパイラルになっています。中小企業庁からだされた「事業別分野別指針」には、事業を維持・継続するための方向性が出されています。環境分析の手法としてSWOT分析があります(内部環境の強みと弱み、外部環境の機会と脅威)が、この本を読んで、事業別分野指針を参考にして「買物難民現象」という脅威をいかに強みに変えるか、という取組が必要と気づきました。