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『残念な経営者・誇れる経営者』山田修(著)

株式会社ぱる出版 2017年4月 発行

『残念な経営者・誇れる経営者』山田修(著)本の表紙からです。
2016年の「経営者残念大賞」ランクの基準は、
◎業績を大きく落とした企業・社長
◎成長機会を逃した企業・社長
◎企業価値を大きく毀損した企業・社長
◎危機的状況を傍観し窮地に追いやってしまった企業・社長
◎経営者としての倫理にもとった企業・社長
◎社会に大きな損害やリスク・不安を与え強く指弾された企業・社長
・・・・などなど、大物が揃った。

その一方で、逆に輝きを放つ企業・経営者もいる
本書は、残念な経営者のどこがどう間違っていたのか、
また、戦略的で注目される経営者の見習いたいポイントなどを、
ビジネス評論家の第一人者が、日本の経営者22人を
忌憚なく分析評価した書。

今回は、本の宣伝です。お世話になっている山田修先生が新刊書籍を刊行されました。山田修先生は、20年以上にわたり外資系4社及び日系2社で社長を歴任し、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評されてきました。2016年に話題となった企業とその経営者22社・22名を取り上げ、忌憚のない評価をしています。経営戦略を考える参考になります。
山田修先生が運営してる「リーダーズブートキャンプ」の案内もありました。
第3期を8月から次のように開催することとしました。
http://senryaku.p1.bindsite.jp/pg191.html
参加候補の方には、是非下記の6月8日(木)あるいは6月13日(火)の特別講演会(LBC第3期説明会つき)に申し込まれるよう、ご案内ください(説明会に申し込まなくてもLBCには申し込めますが)。
http://senryaku.p1.bindsite.jp/pg192.html
軍師の会からの紹介であれば、参加費の割引もしていただけるとのことです。
主任講師:山田 修 特別講師:新 将命、箱田 忠昭
の三大講師がそろい踏みです。
軍師の会では、以前、戦略カードを使い、自社・自部門の戦略を立案・発表するという研修をやり、分かりやすいと好評でした。

『㊙人脈活用術』ボブ・バーグ

ダイレクト出版株式会社 2015年8月 発行

『㊙人脈活用術』ボブ・バーグ ここで、紹介の連載システムの土台であり、根幹を成す法則を紹介しよう。もちろん、私の発案ではなく、誕生は山や川のように古い。きちんとした根拠を持つ、普遍の法則である。その法則とはこうだ。

他の条件のすべてが同じなら、人は知り、気に入り、知っている相手に仕事や“紹介”を回す。
 
 これがネットワーキングの黄金律、いや白金律だ。言い換えるなら、商品そのものの値段、ノウハウなど、購入に判断材料となる要素に大差がない場合、買ってもらえる。または買いそうな人を紹介してもらえるのは、その場合、買ってもらえ、または買いそうな人を紹介してもらえるのは、その見込み客や紹介元の“気持ちをつかんだ”人間なのだ。
 本書の一番のテーマと目的は、知り、気に入り、信用している関係の作り方を紹介することにある。
 さらに本書では、そこから話をもう一歩先へ進める。関係を作った人の中に、「あなたに成功して“欲しい”」「あなたの新しい仕事の関係を“手伝いたい”」という気持ちを呼び起こすのだ。実は、彼らを「あなた専属の歩く広告塔」にする。これはそんなに難しい目標ではない。
 今日のハイテク世界では、長く売れるつながりが欠かせない。ハイテク化が進むほど、つながりの重要性は増す。人はそういった影の仕事を望み、選ぶ。言ってみれば、ハイテク化が進むほど、ソフトタッチ、つまり“個人的なつながりが物をいう”人対人の関係こそが、いまのセールスを支配する方法なのだ。今、その傾向はかってないほど顕著になっている。ほかの条件が同じなら、人は知り、気に入り、信用している相手に仕事や紹介を回す。
(P.21 ネットワーキングの黄金律)

 この本は、ビジネス洋書のダイレクト出版から紹介がありました。P.381には「人生で最も美しい応報の1つ、それは、誰かを心から助けようとすれば、必ず自分も助かるという法則だ。(ラルフ・ワルド・エマーソン)」という言葉も書いてありました。私は、宮城谷昌光の歴史小説「孟嘗君」にでてくる中国最大の商人白圭の言葉「助けるものは、助けられるものによって、幸せになれる」を大事にしていますが、全く同じ意味です。
紹介の連鎖が永遠に続く
日々の出会いを売り上げにつなげる
ネットワーキングの黄金律
という見出しにひかれて読みだしたのですが、ネットワーキングとは、「他の条件のすべてが同じなら、人は知り、気に入り、知っている相手に仕事や“紹介”を回す。」という法則を理解し、お互いに利益のあるギブ・アンド・テイクのウィン・ウィンの関係を構築することだとわかりました。この本も何度も読み直すことになりそうです。

『ワクワク会議』堀公俊著

日本経済新聞出版社 2009年12月16日発行

『ワクワク会議』堀公俊著 皆さんも「私って、同じ失敗を何回繰り返しているだろうか」と自分が嫌になった経験があると思います。何回も同じミスを繰り返す、同じタイプの人を好きのなってはフラれる。いつも同じことをやって、相手を怒らせる…そんな経験です。
 私だってそうです。先に先にと物事を考えるタイプで、一人で空回りをしたり、周りを振り回してしむことが、よくあります。みんながついてこれなくなって、こっちがキレちゃったこともあります。さすがに、仕事では、ある程度のゴマカシが利くようになりましたが、家庭では…。

 これって“経験”が“学習”に結びついていないんですね。

 ヒトは経験から学ぶ動物です。特に大人はそう。豊富な経験をもとに、自分の知識やスキルを再度構成していく、それが、大人の学習です。そのためには、一人で内省するだけではなく、他者との相互作用の中で、経験を意味づける必要があります。
 そのために欠かせないのが振り返りです。
 振り返りは、単なるダメ出しでも、反省会でも、責任追及の場でもありません。経験のなかから学んだことを明らかにして、次に向けての一歩を踏み出す行為です。
 経験と学習を結び付ける過程で、ホンネを出し合い、互いの知恵を交換し、新たなチーム作りに向けて意識を合わせる。それが振り返りです。
(P68 なぜ同じ過ちを何度も繰り返すのか)

 著者の「堀 公俊(ほりみきとし)」は、有志と日本ファシリテーション協会を設立し、初代会長に就任された方です。“ファシリテーション”という言葉をはじめて知り、日経ビジネスオンラインの「ファシリテーション入門」という講座を受けた時の講師でした。その後、トップダウンの経営計画をボトムアップにするには、ファシリテーションが必要と気づき、著者の本を何冊も買いました。熟読していれば、もう少し進歩していたのですが、ほとんどが斜め読み…。今、反省しています。
 最近、会議をやったり、支援する機会が多いのですが「ホンネを出し合い、互いの知恵を交換する」という領域まで達していません。この本を読んだとき、付箋してあった上記の部分を読み直し、経験が学習に結びつくまで“振り返りをテーマ”に頑張ろう!と思いました。

『世界の一流36人「仕事の基本」』戸塚将隆著

講談社2017年2月発行

『世界の一流36人「仕事の基本」』戸塚将隆著「継続的に振り返り、自分がやり遂げたことと、これから改善すべきことを考え続けることが、唯一かつ最も大事なことだ」
 自分の日頃の活動を定期的に振り返り、達成事項を確認しつつ、改善点を洗いだすことの大切さを語っています。英語原文にあるfeedbackとは、他人にコメントをもらうことではなく、自分自身で振り返ることを意味しているのです。
2002年に創業したスペースX社は、わずか6年間という短い時間で、ロケットの打ち上げに成功します。しかし同社の6年間は、順風満帆とはほど遠い状態でした。
 予定されていた打ち上げ日を何度も延期せざるを得ず、ようやく実現した第1回の打ち上げは、もろくも失敗。その後も打ち上げるたびに失敗が続きます。宇宙開発はやはり民間企業ではできないという見方が大勢でした。しかし、マスク氏は、打ち上げ失敗のたびにポジティブなメッセージを発信し続けました。
 また、テスラ・モーターズの第1号EV車では、数多くの予約販売を受け付けたにもかかわらず発売予定日に納品をできませんでした。予定日から1年ほど遅れて、かろうじて二十数台の納品を実現しただけです。マスク氏は予約販売分の売上金額を購入者一人一人に個人保証する羽目に陥ります。しかし、このときもマスク氏の口からはポジティブな言葉が発せられました。
 当時の状況からすれば、マスク氏は非現実的な夢を声高に叫ぶホラ吹きと捉えられてもおかしくなかったでしょう。実際、この時期、スペースXもテスラも失敗するだろうという報道が多くなされています。
 ネガティブ思考に陥ってもおかしくなかった状況でも、マスク氏が常にポジティブなメッセージを周囲に発し続けることができたのは、振り返りの習慣を自らに課し、数々の失敗のなかに小さな成功を見いだし、自分を奮い立たせ、改善へのモチベーションを意識的に創りだしていたからではないでしょうか。
(P.76 とても重要なのは振り返りの習慣を持つことです
イ-ロン・マスク(テスラ・モーターズCEO)
P78失敗のなかに小さな成功を見いだす)

 この本は、タイトルと帯に書かれている「イチから学ぶ圧倒的成果の上げ方」をみて、中を読まず買ってしまいました。
 マスク氏は、ウィキペデアによるとオンラインコンテンツ出版ソフトを提供する会社を作り、コンパック社に買収され、3億7千万USドルの現金とストックオプションで3400万ドル(1ドル110円とすると約444億円)を手に入れ、その後次々と事業展開をしています。そのマスク氏の仕事の基本を著者が「継続的に振り返り、自分がやり遂げたことと、これから改善すべきことを考え続けることが、唯一かつ最も大事なことだ」と書いていることに興味を持ちました。(イーロン・マスク氏についての詳細はウィキペデアを参照してください)