今日の1ページ

『社員の力で最高のチームをつくる』ケン・ブランチャード+ジョン・P・カルロス+アラン・ランドルフ 著 星野リゾート代表 星野 佳路 監訳

ダイヤモンド社

(P20) 4 継続的イノベーション
このごろ、どこに行っても、会社「学習する組織」であり続けなくてはならないという意見を聞く。そのためには、全社員が、昨日より今日、今日より明日の不尾がよくなっている企業というビジョンを共有しなくてはならないと言われる。だが、つねに進歩し自らを乗り越えつづける組織をつくる等ということは容易ではない。まして社員の力でイノベーション――仕事の進め方であれ、製品やサービスであれ――を起こし続けることは至難の業といえる。しかしマイケルには、そうしたイノベーションを起こせない会社は死んだも同然だということもわかっていた。

 そこまで考えてきて、マイケルはますます心配になった。確かにコンサルタントの提案は正しい。会社を生き残らせるには、顧客と品質を優先し、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速かつ柔軟に対応し、イノベーションを継続しなければならない。だが、どうすればそんなことができるというのか?
 そのためには全社員を目標に向かわせる方法を見つけなくてはならない、と何度も聞かされた。社員には、自分がオーナーであるかのような自覚をもって、あるいは起業家の気概をもって、仕事に取り組んでもらうことが大切だというのだ。社員のなかで眠っている創造的エネルギーを解き放ち、それでいて会社をコントロール不能にしてはならない。社員にはスキルと能力をフルに発揮させ、行動し決定する責任を与え、会社が先の4要件を満たすために働いてもらわなければならない、というのである。

 そう考えたとき、「エンパワーメントi 」という言葉が浮かんだ。マイケルにはこれが必要だとアドバイスしてくれた人もいた。しかし、それならマイケルはさんざん試み、ほとんど成果が上がらないという結果も見ていた。

 この本は、書店で見つけました。本の帯にあった、星野佳路のことば「私にとってもっとも大切な教科書だ」という言葉に惹かれて買いました。最近、“業績に連動する従業員満足度のあげ方”をテーマによんでいるのですが、バランス・スコアカード(BSC)に戦略目標やKPIとして表現するところまで到達できません。先日、来社頂いた大学の先生とBSCの活用事例について話し合ったのですが、「活用がうまくいっているのは、人を大事にする会社」というヒントが見つかりました。本の前書きに、監訳者は「今の星野リゾートは、この本がなければ存在しなかった。私の経営者人生で最も影響を受けたのが本書だ」と書いています。ES(従業員満足)とCS(顧客満足)を考えている方にお勧めします。


iエンパワーメント:自律した社員が自らの力で仕事を進めていける環境をつくろうとする取り組み。社員のなかで眠っている能力を引き出し、最大限に活用することを目指す。(本のP001にある説明を引用)

『経営は「実行」―明日から結果を出すための鉄則』ラリー・ポジディ、ラム・チャラン、チャールズ・バーグ 高橋裕子訳

日本経済新聞社発行 2003年2月2日1販1刷 2007年6月14日5刷

(P17) 第1章誰も気づかないギャップ
 ある日の夜遅く、CEOはオフィスの自室で腰かけていた。憔悴しきっている。みずから指揮した戦略が失敗した理由を説明しようとしていたが、よくできた戦略で、どこが悪いのかまるでわからなかった。
 「まったく忌々しい。一年間あらゆる部門から人材を集めて、チームをつくった。保養地で一度会議を開き、ベンチマーキングをやり、指標も集めた。マッキンゼーの助言も受けた。全員がこの戦略に賛成した。内容も素晴らしかったし、市場も好調だった。
 間違いなく業界一の精鋭が集まっていた。わたしは大胆な目標を与えた。権限を委譲し、必要なことは何でもできる自由を与えた。何をすべきかを全員がわかっていた。インセンティブ制度は明快で、どんな賞罰が与えられるか理解されていた。みな一丸となって取り組んだ。ここまでやれば、失敗するはずがない。
 だが、年の終わりになっても、目標を達成できなかった。みなが結果を出してくれると信じていたが、裏切られたのだ。この九か月の間に、四度も業績予想を下げた。これでウォール街の信認を失った。取締役会の信頼も失ったはずだ。どうしていいのかわからないし、どうなるかもわからない。正直言って解任されるかもしれない」
 事実、この数週間後、このCEOは取締役会によって解任された。
 これは事実だが、誰も気づかないギャップを示す典型的な例だ。企業が現在、直面している最大の問題を如実に示している。企業経営者と話をすると、似たような話をたびたび耳にする。マスコミでは、うまくいくはずなのに行き詰っている企業が連日のように取り上げられている。エトナにAT&T、ブリティッシュ・エアウエィズ、キャンベル・スープ、コンパック、ジレット、ヒューレット・パッカード、コダック、ルーセント・テクノロジーズ、モトローラ、ゼロックス等々。数え上げれば切りがない。
 これらはみな優良企業だ。敏腕CEOに有能な社員がいる。心躍るビジョンを掲げ、最高のコンサルタントを招聘している。だが、目標達成には何度も失敗している。そんな企業はほかにも数多くある。目標を達成でできなかったと発表するたびに、株が投げ売りされ、膨大な時価総額が吹き飛ぶ。幹部や従業員の士気は下がる。やがてCEOは取締役会によって解任される。

 この本には付箋がいっぱいついています。久々に再読しました。「はじめに」P13には、「どんな戦略も、具体的な行動に落とし込まなければ、結果を生まないことを示す。業務プロセスは、戦略を実行するために段階を踏んで業務計画を策定する方法を示すものだ。戦略と計画はいずれも人材プロセスと結びついており、業務計画の実行に必要な能力と組織の能力とが一致しているかどうかが問われる。と書いてあります。
 この本では「実行」を、経営環境を想定し、自社の能力を評価し、戦略をや業務や、戦略を実行する人材と結びつけ、様々な職種の人々が協商できるようにし、報酬を結果と結びつけることであると定義づけています。小規模事業者に「実行」をわかりやすく伝える努力を続けます。

『新・従業員満足度 ES2.0』~業績に連動する従業員満足度の上げ方~ 藤原 清道 著

ビジネス・ベストセラー出版株式会社発行 2019年12月20日第1販第1刷発行

(P51) 2)誰の満足度を上げることをめざすのか
 前項から読み進めてくださっている方は、すでにある程度の創造がついているだろうと思います。誰の満足度を上げるのか。それは、自分の含めた全従業員です。ただ、組織のリーダーである皆さんは、いくらか自分の満足を後回しにして考えて行動していくことをオススメします。
 経営者という仕事、とりわけ創業経営者の仕事は、自分の労働力やり方やリスクに対する報酬が最も割の合わないもの。そのように感じている読者諸氏もおおいのではないかと想像します。しかし、日々そういう意識の中にいると、つい、「私はこれだけ日々の努力をしているのだから、少しぐらい良い思いをさせてもらってもバチは当たらないだろうという」発想になってしまいがちです。
 そこに大きな落とし穴があります。ご自身が、独立して経営者になる前のことを思い出してみてください。経営者として、「少しぐらいはいいだろう……」と思っていることであっても、従業員の立場では、「俺たちはこんなに我慢しているのに、社長だけいい思いをしているよなぁ。でも、そういうことを知るとやる気がなくなっちゃうよな」と思ってしまうものです。

 人間は誰しも、自分がしていることは棚に上げて、他人が良い思いをしていることに対して不満を感じるようにできています。このことを強く意識しておきましょう。そうすれば、「なぜ、自分の満足を後回しに」するのかも、府に落ちるのではないかと思います。
 自分のことを後回しにして、自分以外の全従業員の満足度を上げるということは、ここまで理解することができました。全従業員とひとくくりに言うことは簡単ですが、全従業員とは、一人ひとりの個人の集合体です。性格も違えば、働き方も違います。勤務時間や勤務日数も違うかもしれません。仕事の結果だけでなく、仕事に向かう意味や準備も、人によって違うはずです。いざ、従業員の満足度を上げることを考えたとき、具体的に、何に気を付けて何から着手すればいいのでしょうか。

 従業員満足度を上げるための施策はさまざまありますが、それは全従業員に平等に行っていけば良いのでしょうか。

 全従業員とは、自分も含めた全従業員ですが、もし自分のことを後回しにすることで、自分の満足度が下がってしまうようであれば、それは長期的に見てよいことではありません。ですので、自分自身の満足度が上がるようなマインドセットを形成する訓練を平行して行うことをオススメしています。
 難しいことではありません。「他者の満足こそが自分の満足である」ということを、まず自分の理想に置き、その理想が現実だと強く念じ、その現実とマッチしないことがあれば気持ち悪いと感じ、その気持ちを解消するべく(現実を合わせていくために)努力していくこと。
 誰の満足度を上げることを目指すのか、自分自身のマインドセットが確立されていれば、自分の満足度を上げることを目指しても、結果としてゴールは同じことになります。

 前回と同じ本の1ページを書きました。ES(従業員満足)とCS(顧客満足)の関係をつなぐ業績評価指標(KPI)を考え、「サービスプロフィット・チェーンの仕組み」という図を見つけました。
・従業員満足度(EIS)と顧客満足度(CIS)をつなぐ鍵は「スキルの向上」「サービス力の強化」
・顧客満足度(CIS)と業績(Profit)をつなぐ鍵は「顧客のリピート」「競合優位性の確立
・業績(Profit)と従業員満足度(EIS)をつなぐ鍵は「福利厚生」「教育訓練」「給与/待遇」

「従業員満足度が高まれば、顧客満足度も高まり、企業としての利益も高まっていく」、結果に至るまでのプロセスはわかりますが、業績と従業員満足度をつなぐ「鍵」については腑に落ちません(汗、前回書いたときアドバイスをいただいたホスピタリティとコンタクトパーソネルをもっと学ぶとともに、経営者自身のマインドセットが大事と気づきました。

『新・従業員満足度 ES2.0』~業績に連動する従業員満足度の上げ方~ 藤原 清道 著

ビジネス・ベストセラー出版株式会社発行 2019年12月20日第1販第1刷発行

(P125) 11)従業員満足度アップのために帰るべきこと
 もし現状で、自社の従業員満足度が高いといえないのであれば、あらゆることを変える覚悟を持つことから始めるべきでしょう。
 つまり、経営者である皆さん自身の「意識」。これこそが、従業員満足度アップのために帰るべきことです。そして、その次が、既存従業員んの「意識」、特に幹部従業員の意識改革を優先してください。
 もし、今まで、従業員満足度よりも、売上利益の数字がさあい優先されてきた組織なのであれば、ある日突然啓江社の意識が、「従業員の満足度こそ企業経営において優先すべきである」と変わったとしても、幹部従業員や現場のスタッフからは、売上や利益が最優先であるという感覚は簡単に抜けず、さらに、幹部従業員による「能書きは売上利益をあげてから言え」という代えがたい空気が組織を支配していると思います。そんな社風を変えることは容易ではありません。
 売り上げや利益を追求することは、今までどおり変えずにいても構いません。しかし、なぜ売上利益を追求するのか、という「なぜ」をお互いに問うことの重要性を認識させるように、リーダーである皆さんが導いていくことが大切です。売上利益も、従業員の幸福度向上のため、そのような意識改革こそが、従業院満足度のための第一歩です。
 働く人が犠牲にならなければ、顧客や社会のためにならないような仕事と組織は、一人ひとりの意識の変化と、AIとロボテックスの進化によって、将来世の中からなくなっていくでしょう。働く人の、疲弊、疲労、苦痛、病の対価として給料や休日があたえられていたのは、もう過去のことです。
 近年、少しずつ、従業員満足度が世間に認知され、働きがい、やりがいのある組織づくりに、注目が集まるようになってきました。大変喜ばしいことです。しかし、まだまだ、目的と手段を逆にしてしまっている、つまり手段が目的化している会社が少なくないのも返上です。
 「なぜ、売上や利益を追求するのか?」
 それは、組織で働く従業員の幸福度向上のためです。そして、その従業員が組織を通じて提供する価値によって、顧客を満足させ、社会をよりよくしていく、これが筆者の価値観です。
 「なぜ、働き甲斐のある会社をつくるのか?」
 それは、売上や利益向上のため。企業のサステナビリティ「持続可能性」を向上させるため。こういう価値観もあります。こちらの価値観を持つ経営者のほうが今は主流だと思います。
 多種多様な価値観がともに認められている社会こそが理想と間上げている私は、どちらも間違いではないと考えています。ただ、組織のリーダーが、どのような価値観をもって企業経営をしているかをハッキリと内外に伝えていくことが重要なのであり、「従業員満足度アップのために」やるべきことなのです。
 そうすることで、働く人は、従業員満足度を目的と考えている会社を能動的に選択することができます。あなたは、どのような考え方をもっているでしょうか。また、どのような考え方を持つ人から選ばれたいでしょうか。

 ES(従業員満足)なくしてCS(顧客満足)なし。ESは、CSと深く関連しています、従業員が万全の健康状態でモチベーション高く仕事に取り組むことで業務の質が上がり、より良いサービスを顧客に届けることができます。
 この本は、ESとCSの関係をつなぐ業績評価指標(KPI)を検索してAmazonで買いました。まだ、答えは見つけていません。2つの指標の相関性を続けて勉強します。

「星野佳路お考えるファミリービジネスの教科書」発行者 伊藤 暢人

日経BP社発行 2019年11月25日初版第1刷発行

(P19)⬜アイデンティティーの確立と、父との衝突
私は、親子の対立を経て、社長に就任しました。
 創業家の長男として生まれ、ずっと「4代目」と呼ばれてきました。幼心に、自分の名前は「佳路」ではなくで「4代目」なのではないかと思うほど、そう呼ばれ続けたのには、周囲の期待があったのかもしれません。慶応義塾大学卒業後は、米国コーネル大学のホテル経営大学院に留学しました。旅館の跡取りとしての修行というわけです。
 実のところ、大学時代の私は、体育会のアイスホッケー部の活動に熱中してあまり勉強はしていませんでした。アイスホッケー選手として上手くなりたい思い努力した「アスリート」でした。だから、大学を卒業し選手生活を終えた途端、自分が何者かわからなくなるアイデンティティー・ロスに陥りました。
 そこから抜け出すきっかけとなったのが、米国への留学でした。
 ホテル大学院で学び、経営戦略やマーケティングの理論に興味を抱き、意欲的に学ぶうちに、「いい経営者になりたい」という新しいアイデンティティーを得ることができました。
「いい経営」の定義はさまざまあると思いますが、私が米国で得た考えは次のようなものです。社員の道ベーションを高く維持し、それが顧客満足、そして高収益につながる仕組みとなり、結果として長期的に持続可能な競争力をつくることができる経営。経営理論を大事にすることで、そんな好循環を生む強いチームをつくり、支援し、リードするのが「いい経営者」である。
 しかし、いざ帰国して知ったのは、父をはじめとする同族中心で経営していた家族の状況が、私の考える「いい経営」と真逆だという事実でした。
 1988年に私が入社した当時、経営が経済的に困窮する状態ではありませんでしたが、採用活動には苦労し、入社した社員の定借率は悪く、日々の運営スタッフの確保に苦労しておりました。収益力も低かったことから建物への投資も遅れ、バブル経済期に誕生した新しいリゾートとの差は歴然でした。結果的に顧客満足は低く、温泉旅館とし手の競争力は少しずつ低下していると感じました。
 私も同族の一員であり、この会社の経営を担当する立場にある以上、自分が目指しているいい経営からかけ離れた状態を放置することはできませんでした。
…以下略します。

 ファミリービジネス(同族経営)という言葉が気になり、アマゾンで検索し、この本を見つけました。本の「はじめに」の部分に、日本の企業のおよそ97%がファミリービジネスともいわれます。という記載がありました。
 今日の1ページでで注目したのは「いい経営」の定義。ES(Employee Satisfaction)の意味をビジネス用語集で確認したら「会社を経営するにあたっては、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の両面が、ともに均一であることが重要です。どちらかに満足がえられない場合、何らかの形で師匠をきたしてしまいます。ESがキチンと保たれることにより、従業員はやる気を生み、創造をし、行動に変化していきます。それこそが経営を支える要なのです。」と書いてありました。
 ESとは、従業員の一人一人が、職場内においての環境や職種、責任等、あらゆる方面から、満足して仕事に携わることができているか、という、経営面の考え方。指標として注目する必要があります。

「あたりまえだけどなかなかつくれない-チームのルール」小倉 広 著

明日香出版社発行 008年11月5日初版発行 2016年3月30日第30刷発行

(P58)バスに乗るか乗らないを確かめよう
「まず始めに適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後に行き先を決める」。
 大ベストセラーとなったビジネス書「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」(日経BP社)で指摘された、卓越した優良企業に共通する組織の運営方法です。ここでいう「バスに乗る人、」とはすなわちビジョンに共感し一緒に頑張る、と決意した人のことを指します。

 我々リーダーは、勝てるチームをつくるために「バスに乗せるか、降ろすか」を先に定めなくてはなりません。最初から「バスに乗る気のない人=ビジョンを実現するつもりのない人」の意見を尊重してもそれは周囲の人にとって迷惑なこと。行き先すなわち戦略やゴールを求める顔ぶれは、あくまでもビジョンに共感した仲間だけに限られるべきなのです。
 しかしえてしてありがちなのが、「バスに乗る気のない人」の雑音にチームが惑わされてしまうこと。はなから同じバスに乗る気がないならば、チームに対して意見をする資格はありません。我々リーダーはまずそこを間違うことのないように注意しなければなりません。

 では、実際に「バスに乗らない人」をどうすればよいでしょうか。
 もしもあなたが会社のトップであるならば、会社を辞めてもらう方法を具体的に検討することができるかもしれませんが、そうではなくチームのリーダーである場合、そうはできません。「バスに乗らない人」を辞めさせないままにバスから降ろす方法を考えなければならないのです。
 一つの方法は、要職から外し、アシスタント的業務へと役割転換をすること。チームにマイナスの影響を及ぼす人を強い影響力のある要職につけたままにしておいてはいけません。できる範囲で「バスから降ろす」ことをすべきなのです。

 ビジョンが明らかになったときにリーダーがすべきことはたくさんあります。明確な基準で揺るぎない判断を行っていかなければならないのです。

 この本は昨年に続いて2回目です。先日、経営方針発表会で3年後の「あるべき姿」を発表しました。ドラッカーの本に次のことが書いてあります。「何かを起こすにはリスクが伴う。しかし、それは合理的な行動である。何も変わらないという居心地のよい仮定に安住したり、ほぼ間違いなく起こることについての予測に従うよりも、リスクは小さい」。試行錯誤の繰り返しでしたが、ビジョンが明確になってきました。「あるべき姿」が目的地、バスはスタートしました。

「チェンジ・リーダーの条件」P.F.ドラッカー著 上田 惇生 編訳

ダイヤモンド社発行 2009年9月28日第1刷 2017年8月3日第30刷発行

(P185)5章 同族企業のマネジメント
生き残りを左右する原則
 先進国では、企業の大半を同族が所有し、マネジメントしている。同族経営は、中小企業に限らない。世界最大級の企業もある。

 リーバイ・ストラウスは、一世紀手前の創立以来、同族所有であり相続経営
である。デュポンも1902年の創立以来、1970年代半ばまでの170年間、
同族経営だった。そして、世界最大の化学メーカーに成長した。
 200年前、ある無名の両替商が、ヨーロッパのいくつかの主要国の首都に
息子たちを駐在させた。今日、ロスチャイルドの名を残し、同家によってマネ
ジメントされる金融機関は、世界のトップクラスにある。

 ところが、マネジメントについての本や講座のほとんどが、経営のプロによってマネジメントされる上場企業だけを扱っている。同族企業に触れることはほとんどない。同族企業と他の企業との間に研究開発、マーケティング、経理などの仕事で違いがあるわけではない。しかし、同族企業はマネジメントの構成に関して、いくつかの原則を必要とする。それらの原則は厳しくなければならない。さもなければ生き残ることはできず、繁栄など到底できない。
P186~P188
第一の原則:出来の悪いものは働かせるな
第二の原則:トップマネジメントに一族以外からも採用せよ
第三の原則:専門的な地位には一族以外の者も必要
P189
 適切な仲裁人を外部に用意せよ
 この三つの原則を守っていても問題が起こることがある。特に後継者問題をめぐって混乱しやすい。創業者である二人の兄弟が引退を考えるようになったとき、それぞれが、次のCEOに自分の息子を押す。20年間七よく働いてきた二人が敵対関係に陥り、譲歩するぐらいならば持ち株を売り払ったほうがましと考える。創業者の未亡人が、娘のために、並みの才能しかない婿を義弟の後釜に据えようとする。あるいは、ハイテク企業の創業者が、いやがる息子に大学の研究者の経歴を捨てさせて、継がせる。ところが父親が死んで半年後には、その息子が会社をコングロマリットに売ってしまう。
(以下略)

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。事業承継の相談が増えてきたので、年末年始「同族企業(ファミリービジネス)」をテーマに本を読みました。関与先のほとんどが同族企業。事業承継の問題には必ず親子や家族、親族との関係が絡んでいます。うまくいくケースと真逆のケース…ドラッカーが「同族企業」について述べていたことを思い出し、この本を見つけました。P190には「後継者問題が深刻化してから外部の人間を招いても手遅れである」という記載があります。ドラッカーの洞察力はすごい!三つの原則と「適切な仲裁人を外部に用意せよ」というアドバイスはそのまますべてのケースに当てはまります。会計人として、「適切な仲裁人」を目指します。

「あたりまえだけどなかなかつくれない-チームのルール」小倉 広 著

明日香出版社発行 008年11月5日初版発行 2016年3月30日第30刷発行

(P52)ビジョンをみんなで描こう
 「俺たちのチームが目指す姿はここだ!競合X社Oなぎ倒してシェア50%を目指すぞ!」リーダーが勢いよく宣言しました。しかし、メンバーの反応は芳しくありません。イエスでもノーでもなくの無反応。
 「お前たち、本当にやる気があるのか?」とチームリーダー。またもや無反応なメンバーたち。
 さて、このチーム、何が問題なのでしょうか?
 無気力なメンバーたちに責を求めるのは簡単なこと。しかしここは違う観点が大切です。つまりビジョンはだれが決めるものなのか、という観点で見てみると、一つの改善策が見つかるのです。
 ビジョンはリーダー個人のものか?と問われればほとんどの人はノーと答えるでしょう。ビジョンはチーム全員のもの。これに異を唱える人はいないはずです。
 しかし不思議なことに、ビジョンはリーダーがつくるものか?と問われればイエスと答える人が多い。つまりビジョンはチーム全員のものであると知っていながらも、つくるのはリーダーの仕事と考えている人が多いのです。
 しかし、これではうまくいかない。みんなのビジョンであるならば、みんなで一緒に作るのが一番。「参加なくして決意なし」の言葉の通り、みんなでビジョンづくりに参加し、みんなでビジョンを実現するのがベストなのです。
 「参加なくして決意なし」。私はこの言葉を逆手にとってこんな言葉を部下に伝えています。「参加したからには決意しろよ!決意できないならばそんなビジョン捨ててしまえ!」と。
 未熟なメンバーたちの多くは、決定されたビジョンに対して不平不満を漏らします。しかも、「では自分で作ってみろ」と言われれば意見が名語りするもの。そうではなく、ビジョンづくりに参加させるからにはその言葉に対して責任を持たせるのは当然のこと。きちんと大人扱いして彼らを尊重し、それと同じだけの責任を求めていく。
 コインの表裏である権利と責任の両方を求めていくことでチームの決意が生まれるのです。

 先週に続いて同じ本です。これまで、ビジョンを示しそれを実現するのが経営計画と考えてきました。最近、若い世代から「われわれの意見も聞いて欲しい」という要望があり、彼らの提案で彼らが作成したアンケートで意見をまとめさせました。結果は、あーして欲しい、こーして欲しいという内容でした。同調して古い世代からは不平不満……「改善」や「革新」につながる提案は全くありません。
 会社は学級委員会ではありません。理念を達成するためのビジョンを決め、ビジョンを実現するためにある組織です。古い世代の不平不満は論外ですが、若い世代とビジョンを共有するためにはビジョンづくりに参加させる必要があることがわかりました。

「あたりまえだけどなかなかつくれない チームのルール」小倉 広 著

明日香出版社発行 2008年11月5日初版発行 2016年3月30日第30刷発行

(P24)信頼の法則をチームのルールにしよう
 リンゴを手から離すと自然と落下していく万有引力の法則のように、人と人との信頼関係にも自然の法則が働いています。昔も今もそして未来も。北海道でも九州でも。変わらず作用するこの自然の法則をチームのルールとして共有するのは、とても有意義なことなのです。「信頼の基本法則」。シンプルだがパワフルなこの法則をぜひ皆さんのチームでも共有していただきたいと思います。
 この法則は大きく分けて次の三つから成り立っています。
 一つ目は「相手を大切にする」ということ。
 自分の都合を優先するのではなく、目の前の相手の立場を優先する。そうすることで信頼を獲得することができ、逆に言えば信頼を失うというわかりやすい法則です。
 二つ目の法則は「自分を指さす」というもの。
 問題の原因を自分以外に求め相手を変えることで問題を解決しようとするアプローチを「相手を指さす」といいます。そしてその逆である問題の原因を自分の中に求め自分を変えることで問題を解決しょうとするアプローチを「自分を指さす」といいます。「自分を指さす」人は相手から信頼され、「相手を指さす人は相手から信頼を失っていくのです。
 三つ目の法則は「誠実である」というもの。
 自分を飾らず虚偽のない状態が「誠実である」ということ。言行一致で嘘をつかない。約束を守り自慢やひけらかしをしない人は相手から信頼され、その逆ばかりを行っている人は信頼を失うというものです。

 「信頼の基本法則」の内容は聞けば誰もが納得し、そんなことは知っているよ、というものばかり。しかし、言うとやるとは大違い。単純だが行うのは難しいこの心理を信じて日々行いを正していけば、間違いなく信頼される人になることができるのです。
 私たちフェイスグループが「フェイス~信頼の基本法則~」と呼ぶこの法則を皆で学び共有することで互いに信頼しあう強いチームを作ることができます。
 皆さんのチームでもこれを合言葉にしてはいかがでしょうか。

 私は古い人間なのでチームの基本を野球で考えていました。この本は、社内でいろいろな課題があり思い通りにならないことが多かったので、熱かったラグビーのワールドカップを思い出し、ラグビーのチームにしよう!と書店に行き、見つけました。
チームを持つという事は、「思い通りにならない他人を通じて目標を達成する」ということ。という言葉が前書きにあり、悩んでいることにピッタリでした。信頼の基本法則の第二「自分を指さす」を何度も読みなおしました。最近あった、「話し合ってもかみ合わなかったこと」それはすべて「相手を指さす」発言が原因でした。この本もお勧めです。

「確率思考の戦略論」森岡 毅/今西 聖貴 著

株式会社KADOKAWA発行 2016年5月31日初版発行 2019年8月10日16版発行

(P228)4⃣組織運営について私が信じていること
●そもそも完璧な組織なんてない
 まず大前提として「完璧な組織はない」と私は考えています。組織(人間やシステム)は最重要な経営資源ではありますが、必ず多くの制約があるので、人員は常に不足してシステムは不整備な状態がずっと続きます。会社が成長軌道に乗ったとしても、人的資源の質的あるいは量的な補充は現実の要求には追いつかないので、組織が満ち足りた状態にはなりません。攻撃にも防御にも同時に優れた組織というのは難しいものです。攻守のバランスがとれた組織は作れるのですが、それは両方中途半端な組織である可能性が大きい。完璧な組織などそもそもあり得ないのです。

 ちょうど11人しか出場できないサッカーチームがバランス型の4-4-2のシステムを組むのか、中盤の厚みを重視して3-5-2にするのか、超攻撃型の3-4-3でいくのか、それらを選ぶようなものです。どのような選択をしても「特徴」が生まれ、文脈によって必ず強みと弱みが生まれます。すべての組織も同様に、完璧な組織などあり得ないことをわかった上で、組織の目的と戦略と合致した組織構造を選ぶのです。それは、自分の組織が置かれた文脈の中で勝ち残っていくために必要な「強み」をどこかに選ぶことです。しかし、選んで実行した瞬間に、その強みの裏側に弱点を抱えることになります。組織構築を選択するということは、分かった上でその組織の弱点をどこに作るのかという意図的な選択だとも言えます。

●「仏の部分」を見つけ、現場力で勝つ
 会社全体もそうですし、多くの部門やチームがよく口にする嘆きがあります。「部下の能力が低くて困っている」というものです。能力が足らない、経験が足らない、ヤル気が足らない。様々なケースがありますが、自分の抱えているチームの中に人材の質と量が足りないことを嘆く声は大きいかと。達成しなければならない高い目的に対して、人的資源が足りない。そういう重いストレスを抱えるのは、中間管理職には共通の悩みとして上位にランクされるのではないでしょうか。

 私自身もそのような経験は痛いほど身に覚えがあります。しかし、実際に多くの葛藤を抱えてきた中で、私の認識あまりのストレスによってある限界に達しました。それは「結局、現行戦力で勝つしかない」というあきらめでもあり、悟りでもあり、極めてどうしようもない現実を受け入れることにしたときに起こった変化でした。会社にお願いして戦力増強を中長期では実現できたとしても、短期での大局は変わらず、嘆いても、ぼやいても、今の状況は変わりません。まして、部下に失望し、イライラで接したり、不必要なプレッシャーをかけたりしても、彼らのパフォーマンスは下がることはあっても上がることはないのです。

 この本の著者は、P&Gを退社後USJ(ユニバーサルジャパン)で圧倒的な結果をたたき出した最強のマーケター&アナリストです。商品市場の現状分析をもとに、外部環境の変化を考え需要予測をし、経営戦略を考える…という仮説をたて本を読みだしたのですが消化不良でした。年末年始の休みに再挑戦します。今回は、組織運営について参考になった部分を掲載しました。