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「これだけSWOT分析」 伊藤達夫 著

すばる舎リンケージ 2013年5月29日 第1刷発行

「これだけSWOT分析」 伊藤達夫 著(P86 第1章 「なぜSWOT分析ができなのか?」のポイント)
□どうやってライバル企業に勝ち続けようかを考えてないのにSWOT分析をしても意味がない
□まずは「強み」「弱み」「機会」「脅威」という視点で、自社ができること、市場の変化を捉える
□空欄を埋めるだけのSWOT分析に意味はない。「儲け」というゴールを見据えて
□SWOT分析に“形だけのロジカル”なんて必要ない
□「誰が」「何のために」SWOT分析をするのかを明確にしよう
□「弱み」を補うことが本当に正解なのか疑おう。“いびつさ”に意味があるかもしれない
□「デフレ」であることはみんな一緒。環境分析をする前にビジネスの「回収期間」に着目しよう
□「外の仮説」と「内の仮説」を立てて分析をする。これがないとただの“事実の整理”になる

この本は、2017年4月2日に第5刷発行になっています。著者の伊藤達夫氏は、THOUGHT&INSIGHT株式会社代表取締役。東京大学文学部卒業。コンサルティング会社、専門商社、大学教員を経て現職。成長戦略、事業戦略の策定から市場調査、営業部門などの業務改革まで、幅広く企業を支援している。と紹介されています。

P14、SWOT分析は経営戦略のために行うものという書き出しから始まっています。上記の説明でわかりにくかったのは「環境分析をする前にビジネスの回収期間に着目しよう」という言葉です。その説明がP73にありました。
あなたが今、経営戦略を立てようとしているビジネスは、どれぐらいのお金をかけて、新製品を開発し、どれぐらいの期間で回収するビジネスなのでしょうか。もしも、すぐ仕込めて、すぐサービスを試せるなら、マクロ環境の分析なんて要りません。ですが、仕込む期間が1年以上かかったり、回収するのに3年以上を要するビジネスだったりするなら、大きな流れが変わった場合にどういう影響があるのかを多少は把握しておくべきです。

この本には、有効な戦略を立てるコツが満載されています。

「まんがでわかるオーナー社長のM&A」日本M&Aセンター 常務理事 大山敬義 著

株式会社すばる舎リンゲージ 2017年2月25日 第1刷発行

まんがでわかる-オーナー社長のMA 日本M&Aセンター 常務理事大山敬義 著(P16 実はM&Aは誤解だらけ)
 皆さんが、M&Aと聞いてまず思い浮かべるのが、「身売り」「乗っ取り」というイメージではないでしょうか。
 では、自分の会社を身売りしたくない、周囲から乗っ取られたくない、というのは誰しもが抱く心境に違いありません。
 でも、安心してください。今どきのM&Aには、身売りや乗っ取りなんてまずありえないのです。
 そもそも身売りというイメージは、経営が苦しくなって、借金も返せない、社員への給料も払えない、ということで仕方なく会社を譲渡していた時代のもの。
 一方乗っ取りというのも、大赤字の会社の立て直しのため、社員のリストラや部門の閉鎖や取引条件の見直しなど、それなりに荒っぽい再建をしなくてはならなかった時代のイメージなのです。
 実は、全く事情が違うのです。
 今どきのM&Aの最大の理由は、経営難ではなく、事業承継のためだということはすでにお話ししましたが、こうした会社は決して財務内容が悪くなって譲るわけではありません。むしろ黒字の会社が多いのです。
 当然ですが、荒っぽいリストラをする必要があるどころか、せっかく利益が出ている会社に余計な手を加えて、業績が落ちては元も子もないという話になってきます。
  その結果、今と昔では、M&Aの手法や性質自体が変わってきたのです。

後継者がいない場合の選択しとして、第三者承継=M&Aを考えるということがだいぶ浸透してきました。課題は経営者の意思決定です。会社が黒字の間に事業の継続と雇用の維持を考え、事業承継計画を作成しその延長線上でM&Aを検討するというストーリーを作りたいのですが、思うように進みません。ほとんどの経営者に「黒字で元気な間はまだ大丈夫」と言われてしまいます。5年後の組織と年齢を考え、事業承継計画に着手するのは面倒ですが、このまま推移すると地域の企業はどんどん減っていきます。
この本は中小企業M&A成功の秘訣が、酒造会社を事例にまんがでわかりやすく書いてあります。第三者承継を考えてもらいたい会社に配ることにしました。