今日の1ページ

『社員の力で最高のチームをつくる』ケン・ブランチャード+ジョン・P・カルロス+アラン・ランドルフ 著 星野リゾート代表 星野 佳路 監訳

ダイヤモンド社

(P20) 4 継続的イノベーション
このごろ、どこに行っても、会社「学習する組織」であり続けなくてはならないという意見を聞く。そのためには、全社員が、昨日より今日、今日より明日の不尾がよくなっている企業というビジョンを共有しなくてはならないと言われる。だが、つねに進歩し自らを乗り越えつづける組織をつくる等ということは容易ではない。まして社員の力でイノベーション――仕事の進め方であれ、製品やサービスであれ――を起こし続けることは至難の業といえる。しかしマイケルには、そうしたイノベーションを起こせない会社は死んだも同然だということもわかっていた。

 そこまで考えてきて、マイケルはますます心配になった。確かにコンサルタントの提案は正しい。会社を生き残らせるには、顧客と品質を優先し、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速かつ柔軟に対応し、イノベーションを継続しなければならない。だが、どうすればそんなことができるというのか?
 そのためには全社員を目標に向かわせる方法を見つけなくてはならない、と何度も聞かされた。社員には、自分がオーナーであるかのような自覚をもって、あるいは起業家の気概をもって、仕事に取り組んでもらうことが大切だというのだ。社員のなかで眠っている創造的エネルギーを解き放ち、それでいて会社をコントロール不能にしてはならない。社員にはスキルと能力をフルに発揮させ、行動し決定する責任を与え、会社が先の4要件を満たすために働いてもらわなければならない、というのである。

 そう考えたとき、「エンパワーメントi 」という言葉が浮かんだ。マイケルにはこれが必要だとアドバイスしてくれた人もいた。しかし、それならマイケルはさんざん試み、ほとんど成果が上がらないという結果も見ていた。

 この本は、書店で見つけました。本の帯にあった、星野佳路のことば「私にとってもっとも大切な教科書だ」という言葉に惹かれて買いました。最近、“業績に連動する従業員満足度のあげ方”をテーマによんでいるのですが、バランス・スコアカード(BSC)に戦略目標やKPIとして表現するところまで到達できません。先日、来社頂いた大学の先生とBSCの活用事例について話し合ったのですが、「活用がうまくいっているのは、人を大事にする会社」というヒントが見つかりました。本の前書きに、監訳者は「今の星野リゾートは、この本がなければ存在しなかった。私の経営者人生で最も影響を受けたのが本書だ」と書いています。ES(従業員満足)とCS(顧客満足)を考えている方にお勧めします。


iエンパワーメント:自律した社員が自らの力で仕事を進めていける環境をつくろうとする取り組み。社員のなかで眠っている能力を引き出し、最大限に活用することを目指す。(本のP001にある説明を引用)

『新・従業員満足度 ES2.0』~業績に連動する従業員満足度の上げ方~ 藤原 清道 著

ビジネス・ベストセラー出版株式会社発行 2019年12月20日第1販第1刷発行

(P125) 11)従業員満足度アップのために帰るべきこと
 もし現状で、自社の従業員満足度が高いといえないのであれば、あらゆることを変える覚悟を持つことから始めるべきでしょう。
 つまり、経営者である皆さん自身の「意識」。これこそが、従業員満足度アップのために帰るべきことです。そして、その次が、既存従業員んの「意識」、特に幹部従業員の意識改革を優先してください。
 もし、今まで、従業員満足度よりも、売上利益の数字がさあい優先されてきた組織なのであれば、ある日突然啓江社の意識が、「従業員の満足度こそ企業経営において優先すべきである」と変わったとしても、幹部従業員や現場のスタッフからは、売上や利益が最優先であるという感覚は簡単に抜けず、さらに、幹部従業員による「能書きは売上利益をあげてから言え」という代えがたい空気が組織を支配していると思います。そんな社風を変えることは容易ではありません。
 売り上げや利益を追求することは、今までどおり変えずにいても構いません。しかし、なぜ売上利益を追求するのか、という「なぜ」をお互いに問うことの重要性を認識させるように、リーダーである皆さんが導いていくことが大切です。売上利益も、従業員の幸福度向上のため、そのような意識改革こそが、従業院満足度のための第一歩です。
 働く人が犠牲にならなければ、顧客や社会のためにならないような仕事と組織は、一人ひとりの意識の変化と、AIとロボテックスの進化によって、将来世の中からなくなっていくでしょう。働く人の、疲弊、疲労、苦痛、病の対価として給料や休日があたえられていたのは、もう過去のことです。
 近年、少しずつ、従業員満足度が世間に認知され、働きがい、やりがいのある組織づくりに、注目が集まるようになってきました。大変喜ばしいことです。しかし、まだまだ、目的と手段を逆にしてしまっている、つまり手段が目的化している会社が少なくないのも返上です。
 「なぜ、売上や利益を追求するのか?」
 それは、組織で働く従業員の幸福度向上のためです。そして、その従業員が組織を通じて提供する価値によって、顧客を満足させ、社会をよりよくしていく、これが筆者の価値観です。
 「なぜ、働き甲斐のある会社をつくるのか?」
 それは、売上や利益向上のため。企業のサステナビリティ「持続可能性」を向上させるため。こういう価値観もあります。こちらの価値観を持つ経営者のほうが今は主流だと思います。
 多種多様な価値観がともに認められている社会こそが理想と間上げている私は、どちらも間違いではないと考えています。ただ、組織のリーダーが、どのような価値観をもって企業経営をしているかをハッキリと内外に伝えていくことが重要なのであり、「従業員満足度アップのために」やるべきことなのです。
 そうすることで、働く人は、従業員満足度を目的と考えている会社を能動的に選択することができます。あなたは、どのような考え方をもっているでしょうか。また、どのような考え方を持つ人から選ばれたいでしょうか。

 ES(従業員満足)なくしてCS(顧客満足)なし。ESは、CSと深く関連しています、従業員が万全の健康状態でモチベーション高く仕事に取り組むことで業務の質が上がり、より良いサービスを顧客に届けることができます。
 この本は、ESとCSの関係をつなぐ業績評価指標(KPI)を検索してAmazonで買いました。まだ、答えは見つけていません。2つの指標の相関性を続けて勉強します。

「星野佳路お考えるファミリービジネスの教科書」発行者 伊藤 暢人

日経BP社発行 2019年11月25日初版第1刷発行

(P19)⬜アイデンティティーの確立と、父との衝突
私は、親子の対立を経て、社長に就任しました。
 創業家の長男として生まれ、ずっと「4代目」と呼ばれてきました。幼心に、自分の名前は「佳路」ではなくで「4代目」なのではないかと思うほど、そう呼ばれ続けたのには、周囲の期待があったのかもしれません。慶応義塾大学卒業後は、米国コーネル大学のホテル経営大学院に留学しました。旅館の跡取りとしての修行というわけです。
 実のところ、大学時代の私は、体育会のアイスホッケー部の活動に熱中してあまり勉強はしていませんでした。アイスホッケー選手として上手くなりたい思い努力した「アスリート」でした。だから、大学を卒業し選手生活を終えた途端、自分が何者かわからなくなるアイデンティティー・ロスに陥りました。
 そこから抜け出すきっかけとなったのが、米国への留学でした。
 ホテル大学院で学び、経営戦略やマーケティングの理論に興味を抱き、意欲的に学ぶうちに、「いい経営者になりたい」という新しいアイデンティティーを得ることができました。
「いい経営」の定義はさまざまあると思いますが、私が米国で得た考えは次のようなものです。社員の道ベーションを高く維持し、それが顧客満足、そして高収益につながる仕組みとなり、結果として長期的に持続可能な競争力をつくることができる経営。経営理論を大事にすることで、そんな好循環を生む強いチームをつくり、支援し、リードするのが「いい経営者」である。
 しかし、いざ帰国して知ったのは、父をはじめとする同族中心で経営していた家族の状況が、私の考える「いい経営」と真逆だという事実でした。
 1988年に私が入社した当時、経営が経済的に困窮する状態ではありませんでしたが、採用活動には苦労し、入社した社員の定借率は悪く、日々の運営スタッフの確保に苦労しておりました。収益力も低かったことから建物への投資も遅れ、バブル経済期に誕生した新しいリゾートとの差は歴然でした。結果的に顧客満足は低く、温泉旅館とし手の競争力は少しずつ低下していると感じました。
 私も同族の一員であり、この会社の経営を担当する立場にある以上、自分が目指しているいい経営からかけ離れた状態を放置することはできませんでした。
…以下略します。

 ファミリービジネス(同族経営)という言葉が気になり、アマゾンで検索し、この本を見つけました。本の「はじめに」の部分に、日本の企業のおよそ97%がファミリービジネスともいわれます。という記載がありました。
 今日の1ページでで注目したのは「いい経営」の定義。ES(Employee Satisfaction)の意味をビジネス用語集で確認したら「会社を経営するにあたっては、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の両面が、ともに均一であることが重要です。どちらかに満足がえられない場合、何らかの形で師匠をきたしてしまいます。ESがキチンと保たれることにより、従業員はやる気を生み、創造をし、行動に変化していきます。それこそが経営を支える要なのです。」と書いてありました。
 ESとは、従業員の一人一人が、職場内においての環境や職種、責任等、あらゆる方面から、満足して仕事に携わることができているか、という、経営面の考え方。指標として注目する必要があります。

「あたりまえだけどなかなかつくれない-チームのルール」小倉 広 著

明日香出版社発行 008年11月5日初版発行 2016年3月30日第30刷発行

(P58)バスに乗るか乗らないを確かめよう
「まず始めに適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後に行き先を決める」。
 大ベストセラーとなったビジネス書「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」(日経BP社)で指摘された、卓越した優良企業に共通する組織の運営方法です。ここでいう「バスに乗る人、」とはすなわちビジョンに共感し一緒に頑張る、と決意した人のことを指します。

 我々リーダーは、勝てるチームをつくるために「バスに乗せるか、降ろすか」を先に定めなくてはなりません。最初から「バスに乗る気のない人=ビジョンを実現するつもりのない人」の意見を尊重してもそれは周囲の人にとって迷惑なこと。行き先すなわち戦略やゴールを求める顔ぶれは、あくまでもビジョンに共感した仲間だけに限られるべきなのです。
 しかしえてしてありがちなのが、「バスに乗る気のない人」の雑音にチームが惑わされてしまうこと。はなから同じバスに乗る気がないならば、チームに対して意見をする資格はありません。我々リーダーはまずそこを間違うことのないように注意しなければなりません。

 では、実際に「バスに乗らない人」をどうすればよいでしょうか。
 もしもあなたが会社のトップであるならば、会社を辞めてもらう方法を具体的に検討することができるかもしれませんが、そうではなくチームのリーダーである場合、そうはできません。「バスに乗らない人」を辞めさせないままにバスから降ろす方法を考えなければならないのです。
 一つの方法は、要職から外し、アシスタント的業務へと役割転換をすること。チームにマイナスの影響を及ぼす人を強い影響力のある要職につけたままにしておいてはいけません。できる範囲で「バスから降ろす」ことをすべきなのです。

 ビジョンが明らかになったときにリーダーがすべきことはたくさんあります。明確な基準で揺るぎない判断を行っていかなければならないのです。

 この本は昨年に続いて2回目です。先日、経営方針発表会で3年後の「あるべき姿」を発表しました。ドラッカーの本に次のことが書いてあります。「何かを起こすにはリスクが伴う。しかし、それは合理的な行動である。何も変わらないという居心地のよい仮定に安住したり、ほぼ間違いなく起こることについての予測に従うよりも、リスクは小さい」。試行錯誤の繰り返しでしたが、ビジョンが明確になってきました。「あるべき姿」が目的地、バスはスタートしました。

「あたりまえだけどなかなかつくれない チームのルール」小倉 広 著

明日香出版社発行 2008年11月5日初版発行 2016年3月30日第30刷発行

(P24)信頼の法則をチームのルールにしよう
 リンゴを手から離すと自然と落下していく万有引力の法則のように、人と人との信頼関係にも自然の法則が働いています。昔も今もそして未来も。北海道でも九州でも。変わらず作用するこの自然の法則をチームのルールとして共有するのは、とても有意義なことなのです。「信頼の基本法則」。シンプルだがパワフルなこの法則をぜひ皆さんのチームでも共有していただきたいと思います。
 この法則は大きく分けて次の三つから成り立っています。
 一つ目は「相手を大切にする」ということ。
 自分の都合を優先するのではなく、目の前の相手の立場を優先する。そうすることで信頼を獲得することができ、逆に言えば信頼を失うというわかりやすい法則です。
 二つ目の法則は「自分を指さす」というもの。
 問題の原因を自分以外に求め相手を変えることで問題を解決しようとするアプローチを「相手を指さす」といいます。そしてその逆である問題の原因を自分の中に求め自分を変えることで問題を解決しょうとするアプローチを「自分を指さす」といいます。「自分を指さす」人は相手から信頼され、「相手を指さす人は相手から信頼を失っていくのです。
 三つ目の法則は「誠実である」というもの。
 自分を飾らず虚偽のない状態が「誠実である」ということ。言行一致で嘘をつかない。約束を守り自慢やひけらかしをしない人は相手から信頼され、その逆ばかりを行っている人は信頼を失うというものです。

 「信頼の基本法則」の内容は聞けば誰もが納得し、そんなことは知っているよ、というものばかり。しかし、言うとやるとは大違い。単純だが行うのは難しいこの心理を信じて日々行いを正していけば、間違いなく信頼される人になることができるのです。
 私たちフェイスグループが「フェイス~信頼の基本法則~」と呼ぶこの法則を皆で学び共有することで互いに信頼しあう強いチームを作ることができます。
 皆さんのチームでもこれを合言葉にしてはいかがでしょうか。

 私は古い人間なのでチームの基本を野球で考えていました。この本は、社内でいろいろな課題があり思い通りにならないことが多かったので、熱かったラグビーのワールドカップを思い出し、ラグビーのチームにしよう!と書店に行き、見つけました。
チームを持つという事は、「思い通りにならない他人を通じて目標を達成する」ということ。という言葉が前書きにあり、悩んでいることにピッタリでした。信頼の基本法則の第二「自分を指さす」を何度も読みなおしました。最近あった、「話し合ってもかみ合わなかったこと」それはすべて「相手を指さす」発言が原因でした。この本もお勧めです。

「確率思考の戦略論」森岡 毅/今西 聖貴 著

株式会社KADOKAWA発行 2016年5月31日初版発行 2019年8月10日16版発行

(P228)4⃣組織運営について私が信じていること
●そもそも完璧な組織なんてない
 まず大前提として「完璧な組織はない」と私は考えています。組織(人間やシステム)は最重要な経営資源ではありますが、必ず多くの制約があるので、人員は常に不足してシステムは不整備な状態がずっと続きます。会社が成長軌道に乗ったとしても、人的資源の質的あるいは量的な補充は現実の要求には追いつかないので、組織が満ち足りた状態にはなりません。攻撃にも防御にも同時に優れた組織というのは難しいものです。攻守のバランスがとれた組織は作れるのですが、それは両方中途半端な組織である可能性が大きい。完璧な組織などそもそもあり得ないのです。

 ちょうど11人しか出場できないサッカーチームがバランス型の4-4-2のシステムを組むのか、中盤の厚みを重視して3-5-2にするのか、超攻撃型の3-4-3でいくのか、それらを選ぶようなものです。どのような選択をしても「特徴」が生まれ、文脈によって必ず強みと弱みが生まれます。すべての組織も同様に、完璧な組織などあり得ないことをわかった上で、組織の目的と戦略と合致した組織構造を選ぶのです。それは、自分の組織が置かれた文脈の中で勝ち残っていくために必要な「強み」をどこかに選ぶことです。しかし、選んで実行した瞬間に、その強みの裏側に弱点を抱えることになります。組織構築を選択するということは、分かった上でその組織の弱点をどこに作るのかという意図的な選択だとも言えます。

●「仏の部分」を見つけ、現場力で勝つ
 会社全体もそうですし、多くの部門やチームがよく口にする嘆きがあります。「部下の能力が低くて困っている」というものです。能力が足らない、経験が足らない、ヤル気が足らない。様々なケースがありますが、自分の抱えているチームの中に人材の質と量が足りないことを嘆く声は大きいかと。達成しなければならない高い目的に対して、人的資源が足りない。そういう重いストレスを抱えるのは、中間管理職には共通の悩みとして上位にランクされるのではないでしょうか。

 私自身もそのような経験は痛いほど身に覚えがあります。しかし、実際に多くの葛藤を抱えてきた中で、私の認識あまりのストレスによってある限界に達しました。それは「結局、現行戦力で勝つしかない」というあきらめでもあり、悟りでもあり、極めてどうしようもない現実を受け入れることにしたときに起こった変化でした。会社にお願いして戦力増強を中長期では実現できたとしても、短期での大局は変わらず、嘆いても、ぼやいても、今の状況は変わりません。まして、部下に失望し、イライラで接したり、不必要なプレッシャーをかけたりしても、彼らのパフォーマンスは下がることはあっても上がることはないのです。

 この本の著者は、P&Gを退社後USJ(ユニバーサルジャパン)で圧倒的な結果をたたき出した最強のマーケター&アナリストです。商品市場の現状分析をもとに、外部環境の変化を考え需要予測をし、経営戦略を考える…という仮説をたて本を読みだしたのですが消化不良でした。年末年始の休みに再挑戦します。今回は、組織運営について参考になった部分を掲載しました。

「社員第一、顧客第二主義 ―サウスウエスト航空の奇跡―」伊集院 憲弘 著

毎日新聞社発行 1999年1月30日第2刷

(P103)
 この“社員第一、顧客第二”というスローガンは決して“お客様はどうでもいい、大切なのは社員なんだ”という意味ではないことをはっきりしている。
 社員が、心からお客様第一に徹してくれるには、まず、社員全員が“自分たちは会社から大切に取り扱われている”という実感を持てるように努めるというのが、ケレハー社長以下の経営の姿勢であることを具体的に表しているのだ。
 ケレハー社長は、口に出したことは必ず守り、実行する人だということは社員誰もが知っている。ケレハー社長の“社員第一、顧客第二主義”を自らが実践している例として次のようなことが挙げられる。
 サウスウエスト航空の型破りなサービスに対して、全ての利用客が歓迎しているわけではない。乗客の中には、いろいろと難癖をつけてくる人も当然いる。ある日、一人の利用客のクレームレター(苦情の手紙)がケレハー社長のところにまわってきた。苦情の内容は“客室乗務員のサービスぶりについて少しばかりおふざけが度を越しているのではないか”というものであった。
 この手紙に目を通したケレハー社長は自らペンをとり、次のような返事を書き、サインしてその手紙の送り主に送ったという。
 「私どもは、客室常務員に対してユーモアのセンスを持って、みずからも楽しみながらサービスをするように言っております。もし、あなたが私たちの乗務員のサービスがお気に召さなければ、どうぞ次回からは別の航空会社をご利用ください。私どもは今のやり方を変えるつもりは毛頭ございませんので、さようなら」。CEO(最高責任者)で会長兼務社長がここまでやる企業が他にあるだろうか?
 “社員第一”が実は“顧客第一”と表裏一体であることは、サウスウエスト航空のひとりひとりの社員が十分に理解しているのである。
逆にケレハー社長以下のマネジメントたちは、そのことがわかっているので、社員たちのおふざけがあくまでユーモアセンスを活用した許容範囲内であるということを重々承知し、信頼しているのであろう。

 サウスウエスト航空は、アメリカテキサス州ダラス市を根拠地としている格安航空会社。運航開始までの法定での争い、運航開始後のライバルとの闘いを経て、格安航空会社の雛形になっています。家族的な社風と独特の企業文化でも有名です。今日の1ページは、ビジョンを現実にするには、ビジョン実現のプロセスが最も大事。その鍵はこの1ページにあると気づきました。対応を間違えると、顧客のクレーム(わがまま)を重視し、ビジョン実行の風土を自らこわしてしまうことになります。

「無印良品のPDCA」良品計画前会長 松井 忠三 著

角川書店発行 2013年8月30日3版発行

(P003)
はじめに
 「社内に仕組がない」「組織に実行力がない」
 年間100回を超す全国の講演先で、経営者や経営幹部、管理職の皆さんから寄せられる悩みの多くは、つきつめるとこの2つに集約されます。
 たとえば、会社や店舗に仕組みやマニュアルがなく、それぞれがばらばらのやり方、レベルで仕事をしているような現況はどこでも決して珍しくありません。そこに異動で新しい店長、支店長、マネジメント層が着任したらどうなるか?当然、それまでのやり方はガラット変えられて新しい責任者のやり方で一からのスタートを強いられます。そのあおりを食うのはいつでも現場の部下やスタッフたち……。こんな状況では、組織の成長など望むべくもないでしょう。経営幹部や管理職の方々から現場にいたるまで、それに気づいているからこそ冒頭のような「悩み」が生まれるのですが、かといってそれを打破する実行力もない。今、多くの組織はこんな状況に陥っているように見えます。
 ならば、まずは手っ取り早く他社の優れた仕組みやマニュアルに倣って同様の仕組みを社内で展開すればよいのではないか。そう思うかもしれません。実際に、「いくら払ってもいいから無印良品のマニュアルをもらってこいと社長に言われて来ました」と言われて驚いたこともあります。マニュアルに対する理解が根本から違うのです。他社の取り組みを自社仕様につくり変え。“血の流れるレベル”までにものにできる会社は100社に2社もないのです。なぜなら、「仕組み」にしてもマニュアルにしても、一度つくれば未来永劫効果を発揮するようなものではなく、絶えず手をかけて、ようやく根付き、現場で機能するものだからです。無印良品のマニュアル「MUJIGRAM(ムジグラム)」も同じで、いまも社員の自発性に基づいて日々改良を続け、現場で「使える」状態にアップデートされ続けています。この仕組みを組織全体でやりきるには、実行力とそれを支える風土「社員の意識」が必要なのです。
 残念ながら、それらを促進するための妙薬などありません。ただひたすら当たり前のことを当たり前に続けたことが結果に結びついたにすぎません。

 「PDCAの本」何冊も読んでいますが、この本は「アナログ手帳とPDCAの切れない関係」という序章から始まっています。著者が、Check(評価)に前年の手帳を使い、100%実行されるまで手帳で追いかけ、PDCAをともなったスケジュール管理を実行してきた「やり方」が書いてあります。「計画5%、実行95%の組織が強い、計画は、あくまでも実行するための実行計画であるべきだ」。良品計画の本を集中して読み、頭が無印になりそうです…(笑。戦略ナビ活用の意義がまた一つわかりました。ツールは定石!それを使い続けて勝ち続ける仕組みをつくること!

アメリカ海軍に学ぶ「最強のリーダー」マイケル・アブラショフ 著 吉越浩一郎(訳・解説)

株式会社三笠書房発行

(P1)訳者のことば
落ちこぼれチームが「全米NO・1」に成長した方法
 これから本書を読まれる皆さんに強調しておきたいのは、これが素晴らしい本だということだ。本書を読んでも、みずからのリーダーシップのあり方を改善できないとしたら、もうあきらめた方がいいのではないか、と思うほどである。
 著者のアブラショフ氏は、元アメリカ海軍大佐という経歴の持ち主だ。そして、「成績ビリ常連のダメ軍艦」に新任の艦長として乗り込み、短期間で「全米一」と評価されるまでに成長させた逸材である(この実績については、本書の前作に当たる「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」(三笠書房・知的生き方文庫)に詳しいので、ぜひあわせてお読みいただきたい。
 彼は本書の中で、
「正しいことをするのがリーダーの原則である」
と断言し、
「たいていの場合、どれが倫理的かつ道徳的で、誇りある選択かは明らかだ」
 と説いている。まさにそのとおりで、これは軍隊だけでなく、仕事にもあてはまる。しかし残念なことに、その選択ができない経営者や上司が、日本には山ほど存在しているのだ。
 軍隊は、究極のトップダウン組織である。そう聞けば、誰もが納得するだろう。しかし、真のトップダウンが何たるものか、そこを正しく理解している人は少ない。
 多くの人がカン違いしているのだが、
「おれの言うことを黙ってきいていればいい」
 という日本でありがちなやり方は、決して「トップダウン」ではない。もし、部下の言葉に耳を貸さず、情報を独占して命令を下す上司がいたら、それは自身の無力さを隠すために虚勢を張っているに過ぎない。
 では、真のトップダウンとは何か、
 情報を隠すことなくオープンにしてすべての人と共有すれば、だれもが同じ判断にいたる。それが私の信じるところである。

 10連休終わりました。休みに入る前に計画したことはほぼできたのですが、予定に入れていたこの本だけは読み切ることができませんでした。以前、「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」は読んでいたのですが、この本はまだでした。新米艦長が、バラバラの組織を立て直し、わずか6ヶ月後に、最高のチームワークを創り上げた感動の実例が「最強のチームのつくり方」。連休明けの宿題にします。

「ファシリテーター養成講座」森 時彦 著

ダイヤモンド社発行 2007年9月28日第1冊発行

(P15)
*松崎さん:本社営業本部からオブザーバーとして地域営業会議に参加
■解けない問題を「解けるカタチ」に変換することが、解決への第一歩である。
 少し振り返ってみよう。まず松崎は、「プロセスマップをやりませんか」と問いかけた。しかし、そんな面倒なことはやりたくないと提案を避ける。ボトルネックは、そんなことをやるまでもなく明らかに「営業マン不足」だというわけだ。普通ならここで終わってしまうところだが、松崎は「では、すべての営業担当者が顧客訪問に専念したら……?」どうなるかと、重ねて問いかけていく。これまでの慣習でとらわれて固くなっていたアタマをやわらかくするために「理論値」を問いかけるというのは、ファシリテーションでは良く使うワザである。この問いかけで考えてみると、大幅にガバレッジ増やすことができることに気が付く。それまで「営業マン不足」と思い込んでいた問題が、実は営業マンが「時間の使い方」「仕事の仕方」の問題だと悟る。「営業マンを増やさなくても工夫する余地がある!」と全員気づいた瞬間から、思考が前向きに変わり始め、どうやれば、その「不可能」に見えていた問題を解決できるかという議論に変化していく。ボトルネックの理論値を割り出したとき、今回のケースでは「営業マンの数」→「営業マンの時間の使い方」へと問題を変換することができた。

 ファシリテーションの勉強を始めた時、最初に読んだ本です。先日、関与先に戦略ナビ導入にあたり、社員の皆さんから「課題を引き出す」役割があり苦戦したのですが、基本はここにありました。大型連休が始まります。テーマを決めて本を読んだり、気になっていることをまとめることにしました。