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『“流れ”の整理だけで会社が良くなる魔法の手順』~知的資産経営のすすめ~ 森下 勉 著

発行者 内山 正之 発行所 株式会社西日本出版社 2018年5月12日初版第1刷発行 2019年12月9日第2刷発行 P004


 「知的資産経営の開示ガイドライン」(経済産業省2005年10月)によると、知的資産経営の目的は、
➀企業が将来に向けて持続的に利益を生み、企業価値を向上させるための活動を経営者がステークホルダー(社員、取引先、債権者、地域社会等)にわかりやすいストーリーで伝え、
➁企業とステークホルダーとの間で認識を共有する
となっています。
また、基本原則として、
➀経営者の目から見た経営の全体像をストーリーとして示す。
➁企業の価値に影響を与える将来的な価値創造に重点を当てる。
➂将来の価値創造の前提として、今後の不確実性(リスク・チャンス)を中立的に評価し、対応を説明する。
➃株主だけでなく自らが重要と認識するステークホルダーにも理解しやすいものとする。
➄財務情報を補足し、かつ、矛盾はないものとする。
➅信頼性を高めるため、ストーリーのポイントとなる部分に関し、裏付けとなる重要な指標(KPI)などを示す。また、内部管理の状況についても説明することが望ましい。
➆時系列的な比較可能性を持つものとする。(例えばKPIは過去2年分についても示す)
➇事業活動の実態に合わせ、原則として連結ベースで説明する。
とあります。
 私は、ご縁をいただき、2006年の開示時期から係わり、今までに2,000社以上に知的資産経営のよさを伝え、構築・運営の支援をしてきました。
 知的資産経営はマネジメントシステムの一つです。どのように取り組めば事業価値向上に生かせるか、支援手法の手順の改善や進化に取り組んできました。

 経営の基本要素である「ミッション」。経営理念を実現するために果たすべき社会的役割と理解していましたが、表現の仕方がよくわからなかったのですが、この本で「知的資産経営」を理解し、「ミッション」を表現するプロセスがわかりました。 
ネットに「ミッションとは、組織が成長していく方向性を定めるために必要となるもの。組織で働くメンバーが団結するだけでなく、外部の利害関係者や社会から信頼を得る役割も果たす」と書いてありました。「知的資産経営」に取り組み、流れを整理することで「ミッション」の再確認ができます。新たなテーマができました。