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『SWOT分析を活用した根拠ある経営計画書事例集』嶋田利広・篠崎啓嗣・松本一郎・田中博之・大山俊郎著

株式会社マネジメント社発行 2020年2月4日第1刷発行 2020年7月25日第2刷発行 P16

(2)「非財務項目」中心のSWOT分析
 ①SWOT分析でわかること
 SWOT分析という手法は、数十年前にアメリカでその理論の原型ができたもので、すでに日本全国で「経営戦略立案ツール」として知られ、ある程度普及している手法である。
□SWOT分析とは—

 そして、これら4つの要素を掛け合わせることを「クロス」分析という。
「可能性あるニッチ市場やニッチニーズである機会」に、そこに使える「物理的な経営資源やノウハウ、経験などの強み」を掛け合わせて、その企業独自の積極的に攻める・投資する戦略をあぶりだすことである。
 このSWOT分析(クロス分析を含む)をすることで下記内容の実現や具体的な戦略が見えてくる。
〇自社独自の戦略、今後生き残りビジョンが見える
〇説教区的にヒト・モノ・カネを配分する戦略、止める・減らす戦略が見えてくる
〇多岐にわたった経営戦略の取組みの優先順位がわかる
〇ニッチ市場や自社の使えそうな経営資源(強み)が何か、そのイメージがわくので行動に移しやすい
〇新商品開発の際、そのコンセプトをつくる時、「機会」×「強み」が参考になる
〇重点顧客・重点チャネルを決める、戦略営業を仕掛ける時、その作戦づくりのもとになる
〇新規事業へ参入する際の、進出すべきか否かの可否判断の根拠となる

 「この本の初版が発行されたのはコロンナショックの直前あるいは予兆の時期。第2刷は、「Withコロナ時代」コロナショックを乗り切るためには「ニッチ市場」と自社の強みを見極め「事業の選択と集中」を経営計画に反映させることが重要であることを述べ、具体的な取り組み方とそのプロセスを記載しています。また、根拠ある経営計画書として、中古自動車販売業、温泉ホテル業、飲食業、飲食業(居酒屋チェーン)、建設業専門運送業(新規事業)、建設リース業、機械加工業、金属加工業が事例で示されています。
会計事務所、コンサルタント、金融機関担当者にむけて書かれた本ですが経営者にもお薦めの本です。