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『ハーバード・ビジネスレビュー』2017年2月号

ダイヤモンド社刊

『ハーバード・ビジネスレビュー』2017年2月号P43 努力の質を高めるためにリーダーがすべきこと
「いい努力」はチームを伸ばす
P49 成果の違いを分ける努力の質
 「努力を続けることはよいことだ」と多くの日本人が思っている。そう教えられ、そういう文化の中で生きている。しかし、そこには誤解がある。単に「努力を「続ける」だけでは意味がない。正しくは、「努力を続けて成果を出すことは良いこと」である。努力の継続は、成果を出すというための方法であり、手段である。「努力の継続」自体がよいことと考えるのは、目的と手段を履き違えてしまっている。
 もちろん、多くの場合、成果を得るために努力が必要である。しかし、努力しても、成果を出せる人と、あまり出せない人がいる。この違いは、なんに起因するのだろうか。“能力の差”という面もあるが、もっと大きな要因がある。
(中略)
 成果を出せる人は努力に無駄がなく、成果を出せない人は無駄な努力ばかりしている。前者は「いい努力」を、後者は「悪い努力」をしているのだ。そして日本企業において、努力の質について考える人は少なく、たいがいの人が十分には考えていない。
図表「いい努力の7つのポイント
1、「成果」につながるもの
2.「目的」が明確なもの
3.「時間軸」を適格に意識しているもの
4.「生産性」が高いもの
5.「充実感」を伴うもの
6.「成長」を伴うもの
7.「成功パターン」が得られるもの
(中略)
この七つの項目を見れば、努力をするのであれば「悪い努力」より「いい努力」をしたいと思うだろう。しかし、実際には多くの人がたくさんの「悪い努力」をしているし、多くのリーダーは多くの場面でチームのメンバーに「悪い努力」をさせている。

このレポートの著者はHirokazu Yamanashi氏です。「私は25年間、マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントとして働き、大企業を中心にいろいろな人の仕事ぶりを見てきた」と書いてあります。
5Sを徹底しPDCAを回すのにKPTの習慣をつけることに気づいたのですが、メンバーにも努力をさせる必要があります。「努力と能力の差とその要因」は大きなテーマです。今回のレポートは前半で、基本的な思考と行動を押さえ、後半で実践的マネジメントについて述べています。後半の内容は基本的な行動として「目的や課題を明確にして仕事に励む」こと、そして実践的マネジメントは「チーム全員が余裕を持てる手順、準備、訓練」という内容になっています。私にはすごくわかりやすいので、何度か読み直します。