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「ポジショニング戦略」[新版] アル・ライズ、ジャック・トラウト著 川上純子訳

有限会社海と月社発行 2008年4月 初版第1刷発行

「BCG戦略コンセプト」競争優位の原則 水越豊著 (P27 03-頭の中に忍びこむ)
頭の中に入り込む簡単な方法
 消費者の頭の中に入り込む簡単な方法は、一番乗りすることだ。一番乗り(早い者勝ち)の法則の有効性は、難なく証明できる。
 世界で最初に北大西洋の単独飛行に成功したのはチャールズ・リンドバーグだが、二番目に単独飛行したのは?簡単には答えられない。
 世界で最初に月面を歩いたのはニール・アームストロング。では、二番目に月面歩行した人は?
 世界で一番高い山といえばヒマラヤのエベレスト。では、二番目に高い山は?
 初体験の相手の名前は覚えているものだ。では、二番目の相手の名前は?
 一番の人、一番の山、一番の会社……。何であれ、「一番目」は人の頭の中に確固たるポジションを築く。これを崩すのは恐ろしく困難だ。写真といえばコダック、ティシュといえばクリネックス、コピーといえばゼロックス、レンタカーといえばハーツ、コーラといえばコカ・コーラ、電化製品といえばGEなのである。
「消費者の頭の中に、消えないメッセージを刻みこむ」ために最初に考えるべきことは、メッセージの内容ではない。消費者の頭の中の状態だ。まっさらな心、他のブランドに汚されていない未踏の心が望ましい。
(中略)
 ビジネスでも、重要なのは、人の頭の中に「最初に」入っていくことである。
 人は、配偶者に誠意を尽くすのと同じように、スーパーマーケットでもお気に入りのブランドに誠意を尽くして、それを購入する。まず、一番乗りを果たすこと。そして、相手に心変わりのきっかけを与えないようにすることが肝心だ。

この本は、マーケッティングの勉強を始めポジショニングについて理解を深めたいと思い、書店で「世界中で30年間読み継がれる、マーケターのバイブル」という見出しにひかれて買いました。今はAmazonで本を買うのが日常になっていますが、10年ほど前は出張の時、東京の丸善に寄るのが楽しみでした。本屋では思わぬ出会いがあります。
 最近、公的な機関の「事業引き継ぎ支援センター」統括責任者という辞令をもらいました。新たなチャレンジにワクワクしながら、緊張の連続です。いつか「経営支援と言えば若山経営」と言われるようになりたいと考え行動してきました。そのきっかけはこの本です。そして、それを認めていただけたのではないかと勝手に考えています。「戦略ナビ」の普及には影響がないよう、組織体制の強化を図りながら取り組んでいます。私の“志”は、事業の継続と雇用の維持です。